ファンの質問に安野モヨコが答える!「描く絵について、知りたいこと、疑問に思っていること。」
そして、すぐに多くの質問が集まりました!その中から27の質問を現在発売中の芸術新潮9月号にて掲載中。安野モヨコ公式サイトではその中から特別に2つ質問を掲載します!
ファンからの質問①
先生の絵の素晴らしさと言えば何といっても老若男女様々な人物のリアルな描きわけだと思いますが、それとは別に、絶妙な絵の引き算もあげられると思います。確かに計算されているのに、くどさやコテコテさや、力んだ感じが全くしません。とてつもなく研究され計算されているのに不要なものは一切取り除き、大切なものだけ残されているんだと感じます。先生の絵を描く上での、引き算の心得があれば教えてください。
油断するとゴテゴテにしちゃうほうなので、描き込み過ぎてバランスが取れなくなることのないように、気をつけるようにはしています。引き算の心っていうのは、そうですね、人によるんでしょうが、わたしの場合は「これでぴったりだ」と思う2歩手前でやめるように心がけています。1歩手前じゃなくて、2歩です。
自分で「バッチリ!』というところまでやると、結果的には必ず「ああ、超えてしまった」ということになるので。マンガと1枚絵の場合ではまた違っていて、1枚絵のイラストの時は、逆に抑え過ぎてしまうこともあります。たとえばマンガの連載の表紙って、必ずタイトルが入るので、それを計算して描かないといけません。文字が入った時のバランスをを考える癖がついてしまっているので、1枚絵の時はついついちょっと寂しめに仕上げてしまうこともあります。
ファンからの質問②
食べ物の絵がいつもおいしそうで気になっていました。「くいいじ」などはモノクロで、食べ物への愛が伝わってきます。
どうしてあんなに美味しそうに描けるのですか。教えていただけるとうれしいです。
食べたい!と思いながら描いてます(笑)。その気持ちが大事だと思います。描いていると、すっごくお腹が空くんですよねえ。高校生ぐらいの時に盲腸になったんですが、盲腸の手術前って食べちゃいけないんですよ。その間ずっとノートに食べ物の絵を描いてました。今思うと謎なんですけど、ケンタッキーのチキンの絵とか一生懸命描いていました。食べたかったんでしょうねえ。梅干しの絵も描いてました。意味がわからないですよね(笑)。
他にも安野モヨコの描く絵の「色」や「人物」の質問に、芸術新潮の誌面にて答えています!