News | MOYOCO ANNO - Part 30

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安野モヨコトークショーが開催決定!

2015/10/06 8:00

長い時間をかけ、描きだされた『鼻下長紳士回顧録』ー

作品にこめた思いや、舞台となったパリ、そして娼館のこと…

もっと”鼻下長”をお楽しみいただけるような裏話を、安野モヨコが直接、皆様にお届けいたします。

ぜひ単行本を手に、ページをめくりながら
本人の言葉で紡がれる”鼻下長”の世界をお楽しみください。

ファンの皆様とお会いできる貴重な機会を、安野モヨコ・そしてスタッフ共々楽しみにしております。

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<日時>11月15日(日) 19:00〜

<場所>代官山蔦屋書店(〒150-0033 東京都渋谷区猿楽町17−5 代官山Tサイト)

<参加条件>代官山蔦屋書店にて『鼻下長紳士回顧録・上』(特装版)をご購入の方

※受付は、10月8日08:00〜より開始。店頭またはお電話にて(03-3770-2525)お受けいたします

※お問い合わせは、代官山蔦屋書店(TEL:03-3770-2525)まで

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(安野モヨコスタッフ・美帆)

特装版

安野モヨコより。新世紀エヴァンゲリオン20周年!

2015/10/04 6:02

20151004052855 (2)
いまだにかじさんが1番好き〜!
エヴァ20周年おめでとうございます!モヨコ

新宿マルイ本館に期間限定ショップがオープン♪

2015/10/01 5:13

本日10月01日より、
『オチビサン』の公式ショップ〈まめつぶ屋〉が新宿マルイ本館に期間限定オープン♡

8階のイベントスペースにて、オチビサンの世界観が楽しめる食器や雑貨など、
新作商品も多数ご用意してみなさまをお待ちしております!
また会場では、安野モヨコサイン入り複製原画の受注販売を実施。
「春」「夏」「秋」「冬」に加え、新作「鎌倉市豆粒町」が仲間入り♪ぜひご覧ください。

【開催日時】2015年10月1日(木)〜16日(金)
11:00〜21:00
※4日と12日のみ20:30、最終日は20:00まで

【開催場所】新宿マルイ本館8階イベントスペース
(東京都新宿区新宿3-30-13)

詳細は、まめつぶ屋公式サイトでもご覧いただけます♪
▶︎http://bit.ly/1N3tKXB

(スタッフ・美帆)

tate_新宿マルイ_まめつぶ屋POP

掲載情報・『MY HAIR ARRANGE』が本日発売

2015/09/28 9:14

顔まわりの印象を大きく変えるヘアは、おしゃれをする上で重要なポイント。
“もっとおしゃれに、もっとかわいくなりたい”
そんな女子の強い味方、ヘアアレンジブック『MY HAIR ARRANGE』に、安野モヨコが参加しました!

myhairarrange表紙

instagramで安野モヨコが描くおしゃれ女子と、Brillantの人気スタイリスト・Mariさんがコラボ♡
こだわりの計6スタイルを、モデルの八木アリサさんと一緒にご紹介しています。
アレンジの方法はもちろん、いつものスタイルに取り入れたいプロの方のテクニックは必読♪

全国の書店、またはこちらでチェックしてみてくださいね♡

http://amzn.to/1QIlM3C

(スタッフ・美帆)

『季刊エス』インタビューより⑤ー漫画の枠を越えた創作についてー

2015/09/26 7:25

―そのあたりのテーマは本当に面白いです。今後も『鼻下長』を読む上で追っていきたいと思っています。それでは少し話は変わりますが、安野さんの作品は、雑貨になったりしていますよね。『鼻下長』でも下着メーカーとコラボで、下着を作られると聞きました。

安野:楽しいですね。クラシカルなムードで、ビスチエにガーターがついているものをデザインしました。下はショーツ。パニエもつけたかったんだけど、それは今回はつきません。

―実際に、『鼻下長』の漫画の中でキャラクターが着たりするんですか?

安野:うん、出したりする。

―それは楽しみです。『鼻下長』の下着もそうですけど、『オチビサン』でも雑貨がいろいろと作られていますね。今、絵を描く人の間で、「自分で雑貨を作りたい」という気運が高まっています。例えば自分の絵は、漫画っぽくもあるけど、絵本やファッション的な要素もある。漫画やライトノベル、ゲームの仕事とは違うかも…という人たちも、雑貨ならしっくりくるそうで。

安野:なるほどね。「エス」の投稿者たちの絵は、背景とキャラクターがセットだから。キャラクターだけが目立って、CGの技術で立体感があるというゲームキャラみたいな絵とは違うよね。

―安野さんは漫画を描きながら雑貨や展覧会活動をはじめた先駆者だと感じるのですが、きっかけとして墨流堂がありましたよね。紙版画集の『蔦と鸚鵡』でも巻頭にその図案が入っていました。(墨流堂:安野さんが「紙」にこだわって作っていた雑貨)

安野:あれは包装紙みたいなものを作りたかったんです。本当はポショワールみたいに「印刷が載っている感じ」の風合いにしたかったんですけどね。特殊な紙でやらせてもらえたから嬉しかったです。カードや便せんを作っていましたが、当時は本当に欲しいレターセットがなかったんですよ。和風な雑貨を見ても、ちょっと違うなと思っていましたから。でも、今はすごくいっぱいあるの。ぜんぜん私よりセンス良く植物をデザインしているものが増えて、良かったなあと思います。

―普段描いているのは、キャラクターじゃないですか。植物をモチーフにした図案を作ろうというのは、グッズではなくて本格的ですよね。とても素敵でした。

安野:今もやりたいけどね。例えば、カラスウリをモチーフにしたものも作ったけど、結局やってみると、昔の植物のデザインがいかに優れているかに気づくんです。あの時代の人たちは、植物を写生した絵も凄く上手いんだよね。何枚も何枚もスケッチして、それを最後に図形化している。しかも、すでに図形化されたものが常に身の回りにある環境でしょう。着物の柄もそうでしたから。常に目に入っているエッセンスが混ざった上での完成度。自分が作ると、どうしても今っぽい感じが入っちゃって、やはりプラスチック感が否めない。難しいことだと思うけど、続けてやっていった方が良いと思いますね。

―墨流堂とあわせて、『オチビサン』の展覧会が大阪や東京でおこなわれ、そうして「まめつぶ屋」が出来ましたね。

安野:グッズを作る会社の方が『オチビサン』が凄く好きで、「やりたい!」と言ってくれたんです。最初に作ったのは、私がデザインしたポチ袋でした。手ぬぐいなどが最初の商品ですが、向こうにもデザイナーさんがいるので、あとはもうお任せして。『オチビサン』を好きな人が集まってくれて、とても可愛がってくれています。みんなで「ああしよう、こうしよう」と作ってくれている。

―まめつぶ屋もいろんなところに出展したり、展示もずっと巡回していますよね。滅多にないことだと思います。

安野:まめつぶ屋さんとコルクがやってくれていることなんです。私は、ほぼ漫画の『オチビサン』を描いているだけだから。でも、そういうのを全部私の活動として、皆さんが見てくれているんですよね。でも自分一人じゃとてもできない。だから、若い子たちが「自分でやろう!」と思って、小規模な範囲でグッズを作って、自分の世界観を漫画だけじゃなくて、例えば「お茶碗はこんなのを使っています」という風に、その世界に浸ってもらえる装置を作っていくのはすごく良い考えだと思います。それを具体的にやっていくのはすごく創造的なことだと思う。

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現在発売中の、安野モヨコが表紙イラストを手がけた『季刊エス』10月号。
インタビューのほか、イラストのメイキングも掲載されています!

(スタッフ・美帆)

『鼻下長紳士回顧録』特設サイトがオープン!

2015/09/26 5:52

8年ぶりのストーリー漫画『鼻下長紳士回顧録』の単行本化を記念し、作品の特設サイトを本日12:00にオープンいたしました!

パリの夜の片隅で開かれた、メゾン・クローズの扉。
あなたもきっと虜になる『鼻下長紳士回顧録』の世界を、覗いてみませんか?

http://annomoyoco.com/bikacho/
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安野モヨコが8年という月日の中で思い描いていたことや、
待っていてくれたあたたかいファンの皆様への感謝の気持ち…
たくさんの思いを散りばめながら、全てをかけてを生み出した作品『鼻下長紳士回顧録』。

特設サイトでは、
▼あらすじ&キャラクター紹介
▼ダウンロード可能のイラストギャラリー
▼音楽家・鷺巣詩郎氏による鼻下長のための書き下ろし楽曲
▼アニメ(ーター)見本市で発表された動画の特別公開
などなど、”鼻下長”の世界観をたっぷりとご覧いただけます!

またオフィシャルストアでは、単行本の予約販売もスタート。
豪華な特装版&通常版、2種類どちらも特典付きとなります!

またこの度は、安野モヨコによる描き下ろしのカードや、本人がデザインしたコラボランジェリーも制作いたしました。
数量限定となりますが、1つ1つこだわりを尽くしてご用意しております♪

全貌は、『鼻下長紳士回顧録』特設サイトをチェックしてくださいね!

http://annomoyoco.com/bikacho/

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公式サイト:http://annomoyoco.com/

公式ブログ:http://lineblog.me/annomoyoco/

(スタッフ・美帆)

『季刊エス』インタビューより④ー流行と女の子ー

2015/09/25 8:25

―時代を変えることで象徴化されるところもあるんでしょうね。それに現代より、ビジュアル的にドキドキさせられるところも多かったです。インテリアや衣装など、あの時代が持っている様式美が刺激的でした。それを描きたいところもあったのではないかと思います。

安野:もちろん。でも、例えばナナは長い髪をしているけど、高級娼婦は流行の最先端にいる存在だから、本当なら短い髪をしているはずなの。ただ、その時代のすごく売れている子の中には「みんながしているから、私はこういう髪型はしない!」と思う人が絶対いるはずで、そういう子だったら逆にこの髪型かな、と思って描いたんです。当時の写真を見ると、みんな短い髪型をしているんですけど。

―ベルエポックくらいでは、一般の人は髪を上に結い上げていますが、カルチャー的に進んでいる人はみんなこの髪型ですね。

安野:それまでは、こんな短い髪型はあり得なかったから、やってみたかったんじゃないかな。ずっと髪を長くしていて、洗うのも結うのも大変だったんだよね。短くなったらお風呂でしょっちゅう頭を洗えるし、楽しくてしょうがないと思う。あと、この時代の人たちはパーティとかで、死ぬほど激しく踊るでしょう? エネルギーがあふれまくっている。「動けるぜー!」と。それまでは、長いドレスにコルセットでしずしずとしか歩けなかったんだから、すごい解放感だったと思う。

―髪型については、『シェリ』を書いた作家のコレットも、元は田舎娘で長いおさげだったのが、パリに出てきてショートカットにして、カルチャースターになっていきましたね。物書きであるところも、『鼻下長』の主役のコレットと重なります。

安野:もちろん要素にコレットは入っているので。ボツにしちゃったんだけど、最初はコレットが田舎から家出してきて、一回結婚したんだけどダンナのDVがひどくて家を飛び出したという設定もありました。

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現在発売中の、安野モヨコが表紙イラストを手がけた『季刊エス』10月号。
インタビューのほか、イラストのメイキングも掲載されています!

(スタッフ・美帆)

『季刊エス』インタビューより④ー安野モヨコが描く変態とは?ー

2015/09/24 8:02

―なるほど、気になるところですよね。変態というのは、作中では「自分の欲望の形を見つけた人」として描かれていますね。

安野:尊敬の念があるからね。普通の人は「自分はどうしてもこれがやりたい!」なんて思わずに、ぼんやりしたセックスをしているでしょう。それに対して、「どうしてもこうじゃないと嫌なんだ!」というのは、凄いことだと思うんです。

―先ほど、パリにデパートが初めて出来たというお話をしましたが、「服が欲しい!」という欲望は現代にもつながるとして、よく考えると本当にその服が欲しいのか?次々買っては捨てるような、代わりのある欲望に対して、紳士の「唯一の欲望」という対比が印象的でした。

安野:純粋なんだよね。だって、代わり映えなくずっとそれを求めるわけじゃない?女の子たちは、「みんなが持っているから」という理由で新しいものを欲しがったりするけど、それは逆に「薄い」というか、単純な欲望かもしれない。

―安野さんが以前言っていたことをよく覚えています。「自分へのご褒美」でスイーツを食べたり、ショッピングをする人がいるけど、それで満たされなかったとしたら、本当は求めていないんじゃないか、と。心を癒すにも、自分が本当に好きで、本当に幸せになるものは何かを見つけることが大事だって。

安野:もちろんスイーツだって、目の色が変わるくらい、地の果てまで行く人がいるじゃない。そういう人は本当に満足していると思うけど、ぼやっとした感じで「パンケーキ食べたい♪」みたいな子は、本当に嬉しいのかちょっと分からない。

―意外とそういう人が、変態的なまでにスイーツを求めている人を「気持ち悪い」とか言いますしね(笑)。

安野:そう。おかしいでしょ? 純粋に「スイーツが好き」という気持ちの結晶みたいなものを持っている人のほうが正しいと思うんです。それこそ私生活に支障をきたすレベルだと思うんだよね。確かにバランスを取ってぼんやりしている方が、生きていくには良いと思うけど。でも、本気な人に対する尊敬…とまでは行かなくても、尊重はするべきだと思う。結局は自分の心をいかに観察しているかだと思うんです。「これが好きなんだ!」と、ハッキリ分かっている人は凄い。周りはぜんぜん見ないで、自分の内部に集中しているというのは、禅の修行に近いものがあるよね。内観法みたいな。